飲酒の役割 -緊急事態宣言43日目-

 


ON・OFFの目印が。。。

 


在宅が続くと、働いているのか休んでいるのか、境目が曖昧になる。

 


休みでいい日でも、ふと思いついたことがその場でできてしまうし、働く日は、今このタイミングでパスタ茹でて大丈夫か?という迷いが生じる。

 


普段であれば、家に帰ればもうたとえ何か思いついても「明日でいいや」だし、働いている日は堂々と休憩時間でお休みする。ある意味判断も何もないので、楽といえば楽ということになると思う。

 


移動時間が皆無になるということでメリットしかないと思っていたが、案外、自分でメリハリをつけるというなかなか厄介な問題が発生している。

毎日同じルールを作ればいいものの、そもそもこの有事のタイミングで、業務内容が同じわけではないので、習慣を作ることはとても難しい。

 


緊急事態宣言が始まった当初、「アルコール依存症へ注意」という論調がネットなどで見られた。

終電のないオンライン飲み会は、飲む量を増やしてしまったり、移動がない分帰りを考えずに多く飲んでしまうということからくる警鐘だった。

 


その点に関しては、そこまで一人でやけ酒することもないので心配していなかったが、毎日飲んでいるので、それはちょっと飲み過ぎかなとは思っていた。

 


それよりも根深いのは、例えば曜日感覚を得るために、今日は日曜日で本当に仕事しないから昼から飲もうということがよくある場合だと思った。

ワクワクする予定があって外に出るだけで休日感が得られたこれまでと違い、家にいて、休日感を得るために「いつもと違うんだぞ」と身体に教え込むのに飲酒が手っ取り早いという状況になっている。

 


それでふんわりリラックスできるときもあれば予想以上に酔ってしまい、何もできないという日もあった。

 


電車で家に帰ってシャワー浴びることでオフに切り替えたり、スーツを着て家を出て電車に乗ることでオンに切り替えたりと、意外と電車が重要な役割を持っていたんだなということにも気づいた。

 


飲酒以外のスイッチがあれば探してみたい。

 

Hayato

 

ロナウジーニョのすごさがわかる試合 -緊急事態宣言42日目-

 


05-06シーズンのレアル・マドリー VS バルセロナの一戦がYoutubeでフルマッチで配信されていたので、2日間に分けて、試合を見た。

 

https://youtu.be/EunLTyNxy_g


レアルはジダンロナウドロベルト・カルロスベッカムカシージャス、ラウル、そして若き日のセルヒオ・ラモスなどが出場していた試合で、バルサエトーロナウジーニョ、シャビ、プジョル、ファン・ブロンク・ホルスト、そして若き日のメッシやイニエスタなどが名を連ねていた。

 


おそらく、当時小6ぐらいだったので、かなりサッカーに触れている時期で、当時はヨーロッパの試合をフルマッチで見る環境がなかったので、空想しかしていなかった当時のレアルとバルサの試合を見て、テンションが上がった。

 


この試合自体はレアルが不調だったので、熱戦という感じではなかったが、ロナウジーニョエトーがキレッキレで、ボールを持つたびにワクワクするような試合だった。

 


改めて当時の彼らのプレーを見ると、ロナウジーニョはスピードもあって、緩急をうまく使い分けながらスピードに乗ってゴールを決めていたシーンは見事としか言えなかった。これは止められないわ。。。という。

今はいろいろとあるけれど、プレーヤーとしての偉大さを思い出した。

エトーも独特の間合いも持っていて、「え!」というタイミングで強いシュートが打たれて、目を疑った。

当時のバルサのアタッカー陣はおもしろすぎるなあと、90分間見惚れる時間になった。

 


小学生のときは知識よりも感性でサッカーを見る割合が高くて、感性が活性化している分、選手の名前はよく覚えてたりするけど、改めて、今の知識で見ると、当時と違ったおもしろさに気づく。

 


小学生ぐらいに知っていたり、見ていたものを改めて見るのもこのリアルタイムのエンタメが減る今だからこそできるかもしれない。

 


Hayato

リベンジのリベンジがあってもなくても -緊急事態宣言41日目-

今年のやりたいことリストの一つだったSHISHAMO等々力陸上競技場でのライブが中止になってしまった。

 

SHISHAMO、2年越しのスタジアム公演開催中止「今はとにかく1人ひとり思いやって健康に」(コメントあり) - 音楽ナタリー


今回は2年前に台風により中止になってしまった等々力の公演のリベンジ公演ということで、去年から企画が発表されていて、僕も年始ぐらいにはチケットを入手していた。

 


2年前の順延では、当日は朝に「今のところ実施」というアナウンスが出て、千葉から川崎に向かっている途中に一転して「中止」の一報を聞いて、途中下車をして悔しさのあまりラーメン二郎を胃袋にかき込んで川崎を通り越して実家の横浜に戻ってきたことをよく覚えている。

 


そのときは夜の予定が空いたので、その勢いでrockin’onの音楽文企画に思いを寄稿した。

変なテンションになっていて、ところどころポエムっぽくなっていて気持ち悪いが、あの頃と同じように、結局また、明日を信じながら自分なりの日常を生きて、また楽しい瞬間を味わえることを願い続けて生きることしかできない。

 


等々力は普段はコンサートで使われることはないから、開催に向けてクリアしないといけないことが多いのだそう。

 

今年の年始に久々にSHISHAMOを見た。ただただ愛するバンドが思い出の曲を目の前で演奏し、新しい音楽を作り、心の中に入ってくること、そして、彼女たちが元気でいてくれていることが何にも変えがたい人生の喜びの一つだ、という仏のような境地に達してZepp  Tokyoのステージを眺めていた。


だからこそ、リベンジのリベンジがあったらまた応援したし、リベンジのリベンジがなかったとしても、SHISHAMOを応援したい。

いろいろある世の中だから、身体に気をつけてほしいということを今は一番に思う。


Hayato

神奈川県には来ないでください。代わりに -緊急事態宣言40日目-


「神奈川県には来ないでください!」

ゴールデンウィークにラジオから流れる神奈川県の黒岩知事のアナウンスに衝撃を受けて、「まじでSFの世界だわ」と思って顔をしかめていた。

神奈川の観光名所を連ねたあとに「神奈川県には来ないでください!」と言われるのはなかなか貴重でシュールだった。

39県で宣言解除して初めて迎えた日曜日に湘南で交通量が増えたという記事もあった。車で移動してサーフィンするぐらいならジョギングと変わらないよなあと思いながらもどかしい思いを抱えている。

 

 

そんな、ちょっと世の中が緩んだ日曜日。先日、The  ZombiesのOdessay & Oracleを聴いて、アルバム一枚をフルで聴くことを久しくしていなかったけれど、つくづくおもしろいなあと思い、次は曲をつまみ食いでしか聴いてこなかったアジカンのアルバムを一枚聴いてみようということで、親友Kに「サーフ ブンガク カマクラ」をレコメンドしてもらった。

 

 

サーフ ブンガク カマクラ

サーフ ブンガク カマクラ

 

 


江ノ電の駅名がそのまま全ての曲名に名付けられているというアルバムで、江ノ電に乗っている情景が思い浮かぶというアルバムらしい。

 


実際、アルバム自体は35分ぐらいの長さなので、聴きやすくて、一曲一曲の楽しみと、アルバムの流れで映えてくる曲の良さもあって、歌詞を見ながら、夢中になりながら、アルバム一枚を聴き切った。

 


曲単位で好きな曲は、「鵠沼サーフ」かなあ。アジカンの「元気65%」ぐらいの、テンション上げ過ぎないロックチューンはとても聴きやすくて、テンションがハマる場面が多いので、聴きたくなることが多い。

 


曲名に江ノ電の駅名が全て付けられているものの、曲ごとのテンションはそれぞれ違い、青い空と海を見せられたり、好きな人の横顔に会わせてくれたり、夕暮れのノスタルジーを思わせてくれたり、江ノ電周辺をアジカンとデートしているような気持ちになる。

 


全10曲入りの9曲目は「由比ヶ浜カイト」

圧倒的にクライマックスの感動が芽生えてくる。盛り上がりのなかの寂しさを感じて、9曲目だけど、最後の一曲みたいに感じていた。

 


それでも、10曲目の「鎌倉グッドバイ」を聴いて、「ああ、これがエンドロールなんだなぁ」と感じた。夜の鎌倉で、手を振り、非日常と日常の狭間を噛み締めるようにそれぞれの方向に歩いていく人たちの姿が浮かんできた。

誰かと会っていて、別れて1人になった帰り道の切なさを感じる最後の1曲だった。

 


江ノ島周辺でたくさんのすてきな景色を見る1日を過ごして、また会いたいと願う9曲目が本編のクライマックスで、1人になった10曲目はエンドロールような聴こえ方だった。

 


神奈川に遊びに行けなくても、アジカンと湘南デートをするという胸キュン体験だったら、おうちでもできるんだから、黒岩知事には「神奈川県には来ないでください。代わりに『サーフ ブンガク カマクラ』でアジカンとの湘南デートを楽しみ、神奈川へのラブやエネルギーを溜めておいてください」って言えばいいんじゃないっすか?ということを提案したい。

 


Hayato

懐かしみたくない -緊急事態宣言39日目-


5月14日で緊急事態宣言、39県で解除。

サッカー界はブンデスリーガの再開やサンフレッチェ広島サガン鳥栖の練習再開もあった。

 


LUSHも店頭販売の再開などのニュースもあった。

 


5月15日付けの新聞では、千葉県での感染者数、45日ぶりに0人という記事もあった。

 


今、とてもポジションを取るのが難しい。

根拠の弱い行き過ぎた自粛は終わって欲しいなあと思うものの、マスクを付けないことや人が集まるところに行くのは今は抵抗がある。

 


マスクを付けたランニングはしていないし、夏の甲子園の中止は行き過ぎじゃないかと思ったり。

 


コロナ自警団は一番ダサいので、自警団っぽくなってるんじゃないか?と心配になるようなときもある。

 


「6月になれば元通り」という空気が何となく蔓延している。

でも、感染リスクが減っているわけではないので、極端にあれもダメこれもダメではなく、登山とかサーフィンとか釣りとか濃厚接触なしで楽しめることはもうOKでもいいんじゃないかと思う。

 


6月1日から、ウイルスがなくなったんじゃないかというノリで過ごした人が思いっきりやらかしそうな感じはなんとなくメディアでぶち上げられそうだ。

今までの楽しみ方を懐かしむより、これからの楽しみ方を今まで以上にしていく工夫の過程を楽しみたい。

 


Hayato

それでもモールに行きそうな予感 -緊急事態宣言38日目-

 


夏物のワイシャツと下着を7枚くらいを通販で買った。

 


今まではことあるごとに、ショッピングするから、ショッピングモール寄ってから仕事に行こうとか、遊びに行った帰りにシャツ選びに行こうとか、ついでに買い物をすることがほとんどで、無意識に時間や場所を作っていた。

 


ギフトの購入も本もオーディオも通販で買っちゃったので、やればできるんだなあと感じていた。

 


だったら、今後実店舗で買い物をするとしたら、何が残るだろうか。ということをふと考えた。

 


まずは楽器。

楽器は通販で買おうとしたが、親友Kに止められて、弾いてみた感触や持ってみた感触を確かめた方が絶対にいいと言われ、それはその通りだなと思って、楽器は今回の自粛では買っていない。

周りで楽器を買おうか悩んでいる人も、実際に触れる機会があればすぐに決断できるのではないかと思った。

 


今回は通販で済ましたけど、本当はオーディオ関係も実際に音を出して確かめたい。

価格帯の期待以下の音だとがっかりなので。

 


それ以外だと、あとは家具や文房具あたりだろうか。

家具はサイズ感や置いてある感じは見たいし、ペンやノートも実際に持ってみたいところはある。

 


考えてみると、意外と、身体性を伴う商品はやっぱりまだ実店舗に行って選びたいのかなあ。

 


逆に、服は見た目以外の機能性や着心地をあんまり意識しなかったり、あとは大体同じブランドから買うことも多いから、ある程度見た目が分かればいいのかもしれない。

とは言っても、モールをうろうろするのが楽しいという感覚は変わらないから、また自粛が明けたらモールをうろうろする日が来るんだろうなとは思う。

 


Hayato

ポップミュージックは一品料理だけでなくフルコースも -緊急事態宣言37日目-


「アルバムを聴く」ということを近年しなくなった。アルバムを曲を全部聴くということは日常の中であったし、車の中でアルバムまるごと流すことはあったけど、まるまるアルバムを黙って座ってずっと聴き通すということは本当になくなった。

 


サブスクで音楽を聴くことが当たり前になり、アルバム1枚3000円出して買っていた頃に、しみじみと1枚の重みを感じながら聴き込むということは減って、つまみ食いで色んなアルバムから色んな曲を聴くように、特にここ2年間はサブスクを始めたことにより、強まっていった。

 


自粛期間に、The  ZombiesというアーティストがSpotifyのレコメンドで流れてきた。「This Will Be Our Year」という曲で、数年前にゼクシィのCMで使われていた曲らしい。

ゼクシィの曲はゼクシィの世界観に馴染みすぎて、曲をはっきり覚えていないことがあるのかもしれない。ジョン・レノンの「(Just Like) Starting Over」がゼクシィに使われていたと聞いたときもあまりピンと来なかった。

CMとしての統一感がものすごいのかもしれない。

 


初めて Spotifyから流れた「This  Will  Be  Our  Year」の優しいメロディ、リリースから50年経った今聴いてもポップでなじみやすいサウンド、そのときに表示された僕の好みでしかないサイケデリックでカラフルなアルバムアートワーク。あとあと調べて知ったラブリーなリリックも、「なぜこんなバンドを今まで知らずに生きてきたんだ!」と思わずにはいられなかった。

 


他のアルバム曲をちらっと聴いても、サイケな雰囲気を醸し出しつつ、ポップさや美しさがあり、これは全部聴こうということで、アルバム「Odessey & Oracle」を全部聴いてみた。

ODESSEY & ORACLE (MONO [12 inch Analog]

ODESSEY & ORACLE (MONO [12 inch Analog]

  • アーティスト:ZOMBIES
  • 発売日: 2014/03/01
  • メディア: LP Record
 

 全部で35分ぐらいのアルバムで、無駄にラウドになることも、無駄に壮大っぽく魅せることもしない、ただただやりすぎ感のない感じで色んな音色が美しいコーラスや優しいメロディを支えていて、気づいたら世界観に引き込まれて、心地いいまま最後まで聴ける僕好みのアルバムだった。

 


まだThe Zombiesのことは知らないことだらけだ。18歳前後で、通過儀礼的に聴いたThe Beatlesの「Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band」やThe Beach Boysの「Pet Sounds」よりもこのアルバムが好みだと思ったのは、大人になってから聴いたからかもしれないし、自分で見つけました感の若干のひいきがあるのかもしれない。

 


「このアルバムが好き」という場合、ほとんどは、「このアルバムに収録されている曲たちが好き」という意味合いが、最近の自分の中では強かったと思う。今回は「このアルバムを通しで聴くのが好き」という意味合いも強いかもしれない。久々に、アルバム丸々聴くことの面白さを感じた。


じっくりと音楽を聴く時間もあることだから、アルバム単位でポップミュージックを聴くことも楽しみたい。多くのアーティストは楽曲単位だけでなく、アルバム単位でも作品を捉えているわけだから、楽曲単位でしか聞かないのはもしかしたら、おもしろさの半分しか、ここ数年の自分は味わえていないかもしれない。

一品料理とフルコース。一品料理しか知らないのはもったいない。大好きな一品料理を出すレストランのフルコースもやっぱり味わっておきたい。もしかしたらフルコースだと気が利く前菜の存在や今まで好んでいたメインディッシュがいつも以上に味わい深くなるかもしれない。


さて、今度はアジカンのアルバムを丸々聴いてみようかな。今まで曲単位でしか聴いてこなかったから。

 


Hayato