【前編】2020年のふりかえり

 

2020年もいよいよ終わる。

世の中的には日常が大きく変わり、ネガティブな影響を受けた方々も多かったはず。僕自身も打撃を受けた部分はあったけれど、致命的なものにはならなかった。

 


むしろ娯楽についていえば、ここ数年「全ての予定がなくなって家に引きこもりてーなー」と思っていたので、「本当に来ちまったぜ」という感じだった。

また、去年までは「何で飲み会に来ないの?」「コミュニケーションが大事」と飲み会に行かないスタンスを批判されてきたし、批判されるとこちらも意地になって、「いかに角を立てずに飲み会を断ろうか」という徒労を生み、「この世から飲み会がなくならないかなー」と思っていたので、「本当になくなっちまったぜ」という感じで、しかも、今年は断ることが「ストイックな人」「善良な市民」というポジティブな受け取られ方をすすようになり、角を立てずに断るというより、断ることで株が上がる時代になった。

ある意味、オタクを極める時間ができた、そんな1年だった。

 


さて、そんなこんなで2020年、LDHの「PERFECT YEAR」の裏でしめやかに営まれていた僕の「OTAKU  YEAR」を僕の刺さったエンタメとともに振り返りたい。

 


オバマ前大統領がその年のfavorite songs, favorite movies, favorite booksとfavorite TVを発表しているのに倣い、僕もその4部門でいきたい。が、地上波のテレビは関ジャムと、秋に終わってしまったやべっちFCしか見ていないという「二択」なので、ここは今年「150試合見てやるぞおおおおおお!」と血走った目で宣言し、実際に「112試合」見たサッカーの試合で特に印象に残っている試合を5試合ほどピックアップしておきたい。

 


【Favorite Songs】

2年前から「My  Best  Music  Awards」と題して僕の親友Kとともにベスト10を発表し合う暇を持て余した神々たちの遊びのような伝統行事を行っている。1年目は僕の実家で行い、ベスト10以外のベストボーカル、ベストニューカマー、ベストサウンド、ベストリリック、ベストメロディ、さらに、今年リリースされていない曲で特にその年に聞いた曲を選ぶということで、発表に6時間ぐらいかかった。

去年は場所の都合で世界に先駆けてオンラインでビデオ通話を使って発表しあった。1回目で味をしめて2回目に気合が入りすぎてしまい、去年は全ての発表が2日間にわたり、16時間ほどかかってしまった

 


そして、今年は「さすがに去年は長すぎる。働き方改革しよう」ということで、ベスト10の発表と、ベスト10以外は今年リリースされていないけど刺さった3曲のみの発表にとどめた。

 

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好き、かつおすすめという基準で、単に今ヘビロテしているというだけでなく、今後の人生でこの音楽を聴きそうかどうか、自分以外にもおすすめできるかなどを踏まえて選んだ。

「Dynamite」はBillboard Hot 100で1位、さらに25の異なる国でトップ10に入るなど、世界的な曲になった。僕自身もよく聞いていたし、よく鼻歌で歌ったしよく身体を勝手に動かされた。

「陽のあたる場所へ」は歌詞の素晴らしさに特に夏頃によく聞いていたし、今後もウクレレで弾いたり、人生の色んな場面で聞くことになると思った。10代の頃に比べると、歌詞に感動することは減って、「ああ、このパターンか」みたいに頭で先に捉えちゃうことが増えるけれど、心から共感する曲に久々に会えた。

CHAIは今年は海外での活躍も多く報じられていたけれど、映画「のぼる小寺さん」の主題歌になった「keep on rocking」はCHAIの曲では珍しく、初めて聞いて泣きそうになった。

スペインのバンド「Hinds」とコラボした「UNITED  GIRL S  ROCK’N'ROLL CLUB」は日本語、英語、スペイン語が入り混じる独特な音感で、特に今年の一番のヘビロテだった。

 


どうしてもこうして今年を振り返ると社会情勢と関連づけることをせざるを得ない。

 


「Lonely Dance Club」はSTAY HOMEで一人で家にいることを余儀なくされている人たちを踊り狂わせるスイッチのような楽曲だし、「Holy」はJustinの奥さん、彼の信仰心を歌った曲で、このご時世だからこその人との繋がりの重要性や心の拠り所を歌った賛美歌のような響きの曲だ。

 


それとは別に「花束」はフェスで演奏されたらどれだけの人を楽しませて、叫ばせて、勇気を与え、社会の幸福量を増やせただろう、とフェスがなかったからこそフェスを意識した曲だし、Supersonicで来日予定だったThe 1975は「Me & You Together Song」をさわやかに夏に奏でてほしかった。

やっぱり、こういう曲を聴くと、フェスが開催される2021年になってほしいということを願わずにいられなくなる。

 


希望を見出すとすれば、「One  Too  Many」はKeith  UrbanがシドニーP!nkがロサンゼルスから参加してリモートでレコーディングからPV撮影を完結させるというグローバルスケールなリモートワークを遂行したり、Lady  Gagaを中心に医療従事者への支援を行う目的で催された「One World Together At Home」では「You Can’t Always Get What You Want」を歌ったThe Rolling Stonesがリモートならでは演出で配信ライブの可能性を示し、百戦錬磨のエンターテイナーであるとともに、ロックンロールはどんな状況でも人々に希望を与えるのだということを感じさせるパフォーマンスを披露したということだったと思う。

 


こんな状況でも音楽を届けてくれたアーティストに敬意を払わずにはいられない。

 

 

 

【Favorite Movies】


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今年映画館で見たかどうか、初見かどうかに関わらず、5本。

アカデミー作品賞にノミネートされた2作は映画館で見てとてもおもしろかった。魂揺り動かされた2作だった。

去年も見ている「カメラを止めるな!」は緊急事態宣言の4月末ぐらいに見て、「あー!働きたい!!」と思って、緊急事態宣言明ける前の日にも見て、今年唯一2回見た映画。

マルティニークからの祈り」は夫の麻薬の密輸に関わってマルティニークに収監される韓国人女性の実話をもとにしたストーリー。全く言葉の通じない異国の地で収監されるストーリーに、「俺もこうなったらヤバい」と思ってフランス語と韓国語のテキストを買った。

「ようこそ映画音響の世界へ」は「シネマカリテ」で見たドキュメンタリー。実際の数多もの名作の映像を用いながら、「この映画のこの音はどのようにして作られたか」という音響担当の貴重なインタビューをもとに展開される。サントラだけでなく、色々な効果音が映画の世界観を作り、全身を映画の世界に引きずり込んでいるのだと思い「これはすごいな!」と感心しまくりの2時間だった。小さな効果音にも色々な工夫があることを知り、あまりにも音に敏感になりすぎて、シアターから出たあとの自動ドアの音にハッと驚き、「シネマカリテ」の階段を上がったあとのおっさんのくしゃみの音になぜか「うぉぉぉリアルだな、あ、リアルくしゃみか」と錯乱を起こした記憶が蘇る。

 

 

 

【Memorable Football  Games】


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2020年、厳しい状況下のなか、関係者の皆様のご尽力により、僕はサッカーの試合を112試合見ることができた。現地観戦は去年より2試合多い16試合というサッカージャンキーぶりを発揮できた1年だった。

特に今年は声を出しての応援が禁止され、中継でも選手や監督、レフェリーの声が集音され、スタジアムでもコーチングの声が聞こえるという状況だった。色んな制約があったけれど、今年は今年でそんな状況を楽しんでサッカーが見られたと思う。

 


その中でも特に、まず、J1再開後に初めて見たニッパツでの横浜FC vs 湘南ベルマーレのゲーム。湘南ベンチのすぐ後ろの席だったので、ベンチの声がよく聞こえて、今年は今年でサッカー観戦楽しくなるぞ、という気づきの試合だった。

それ以外では、久々に見たなでしこリーグベレーザ vs INACの試合。INACが守って守ってのゲームで、とても見ていてエキサイティングなゲームだった。このゲームがきっかけで、「なでしこリーグもっと見たい!」となり、秋にこれ以降のなでしこの試合を2試合見た。

マリノスのゲームでいえば、とても強度の高いゲームで最終的に70分過ぎの3ゴールで逆転勝ちしたAWAY柏戦が今季の個人的なベストゲーム。そして、初めてグループリーグを突破したACLで敗退が決まった水原戦もある意味ショッキングで忘れがたい。

最後はJ最終戦の鹿島 vs セレッソACL出場権のかかる試合で、最後は鹿島の猛攻が見られた。鹿島の若手の選手は試合が終わって泣いている選手もいて、それくらいの気持ちが伝わってきた試合だった。行くかどうか迷っていたけれど、ハートを感じる試合で、もつ煮もおいしかったし、本当に行ってよかったと思う。

来年はまだ行ったことのないスタジアムに行きたい。でも、見る方も大変だから過密日程にはなってほしくないなぁ…。

 


長くなってしまったので、記事を分けてFavorite Booksを書きたいと思います。

あー、時間にゆとりがあっていいなぁ、年末年始は。来年も高校サッカーはスタジアムで見られるようにしてほしいけど、それ以外はこのままの形でいいな。

 


Hayato