自業自得という言葉の怖さと語学学習意欲が湧いた -緊急事態宣言19日目-

映画「マルティニークからの祈り」を見た。

 


ある韓国人女性が金銭目当てで、中身を知らずに国際間の荷物の移動をしたら、中身がコカインで、フランスに捕まり、カリブ海マルティニーク島に収監されるという実話に基づいたストーリー。

単なる、辛い経験を乗り越えた絆、という話ではなくて、韓国の外交官の体質へ問題提起するような社会的な問題が含まれていて、予想していた以上に見応えがあり、魂揺さぶられたし、脳も稼働しながら、没入した。

2時間超えで、暗そうだし重そうだから、飽きるかなあと思ったけど、見てよかった。

 


ネットのレビューを見ると、「自業自得じゃない?」みたいな声がわりと目についた。僕も、自業自得だと思う。

ただ、罪に対する罰があまりに人権を犯すようなことはあってはならないと僕は思っている。

自業自得という言葉を過剰に不利益を被った人に投げてしまうと、それは差別にあたってしまうのでは?と、考えた。

この話の場合は、たしかに国際犯罪なので、犯した罪の分だけ償うのは、ルールの範囲内だから、必要だと思うけど、犯した罪以上に受けてしまった不利益に対して、自業自得という言葉を投げるのは違うのではないかと思った。それは、区別が必要なのではないか。

 


それにしても、感情的にも、論理的にもビビッと刺さってくる最高の映画体験だった。

こういった、韓国の批判精神やそれを受け入れる文化的な土壌はすばらしいと思った。

 


この自粛期間中に、韓国語やフランス語を始めたいなあとポップに考えていて、やっぱり面倒くさいし、別にいいやと思っていたけど、今回の主人公は全くフランス語が伝わらなかったことで、社会の欠陥だけど、不利益を受けたと思うので、これは語学始めろっていう自分へのメッセージだなと思った。

ちょうど韓国語とフランス語の映画だったし。

いつかの備えとして学び始めよう。

 


Hayato