グリーンブックを見た
アカデミー賞作品賞ということでグリーンブックを公開初日に見てきました!
ボヘミアン・ラプソディーに感動しすぎて3回見に行った僕としては、ボヘミアン・ラプソディーを押さえてのアカデミー賞ということで、とても気になっていました。
人種差別をテーマにしているということはなんとなく事前情報で持っていましたが、ほとんど予備知識なく見てきました。
登場人物はまず、アメリカ南部にツアーに出向くことになった一流の黒人ピアニスト。そして、そのツアーのドライバーになったのは、職を探していて、もともと人種差別主義的だったイタリア系アメリカ人。価値観の全く違う2人が2週間の旅に出て、まだ差別の根強かった時代のアメリカ南部を旅し、色々な出来事を乗り越えていくというストーリーです。
僕自身は、上映中、ほとんど笑っていたんじゃないかという感じで2人のかけあいを楽しんでいました。
もっとシリアスなのかと思っていたので、意外でした。
そして、「黒人にはクラシックの道はない、だからジャズをやるんだ。俺のショパンはオンリーワンだ」という旨の発言があり、最後にショパンを弾いて感動する流れかと思いきや、意外とあっさりショパンの演奏が終わりました。
今振り返ると、派手な演出がなくて逆によかったのかなと思いますが、あまり音楽家としてのストーリーには重きは置かれていないように思いました。
だとしたら、人種差別がテーマかというと、そうとも言い切れない気が個人的にはしています。
というのも、これは、このお話は、価値観の違う2人が本音を晒すことによって、少しずつ分かりあっていく、誰もが抱える1人対1人の人間関係のストーリーのように思えましたからです。
ところどころグッとくるんですが、「ここ泣くとこ!」という部分があまりなく、エンドロールが流れ始めた瞬間、とてもホッとしたような感覚を覚えました。
過度に号泣させにくるわけでもなく、ホッとさせる感動を作るって実はものすごいエンターテインメントなのではないかと個人的には思い「実はすごいもの見たんじゃないか」とじわじわ感動を味わい続けているような感じです。
この作品がアカデミー作品賞とは、とても粋だなと思います。ボヘミアン・ラプソディーは音楽的な感動も強かったけど、映画でしか出せない感動をもたらしてくれたからグリーンブックが作品賞を受賞したのかなと個人的には解釈しています。
また人間関係がうまくいかないなと思ったときに見て元気をもらおうかと思います。