【後編】2020年のふりかえり
新年あけましておめでとうございます。年をまたいでしまいました。
昨年はSTAY HOMEということもあり、本を読む時間が膨大にあったかと思いきや、読んだ本の冊数自体は去年よりも少なかった。読書メーターをによると、81冊。
基本、移動しているときに僕は本を読むので、移動自体が少なかった分、去年よりも30冊ぐらい少ない数字になったのかなと思う。
だが、読んだ本自体はこの先の人生に内容を生かしていきたいと思う本や、すでにこれまでも、読後に影響を受けてきた本自体は例年と同様とても充実していた気がする。
特に今年は自分と向き合う時間も長かったので、生き方を問い直すような本もすんなりとその深みまで没入していけた。
と、いうことで、今年に出版されたかどうかに関わらず、今年僕が初めて読んで印象に残った本をまとめたい。
魔法少女である主人公が、「恋愛はすばらしいこと、子どもをつくることはすばらしい」と「宣伝」をしている「地球星人」のなかで生きていく姿を描く。
読み終わってから、これをもとに誰かと話したくなって、すぐに人に貸した。
「結婚することや人を好きになること、子孫繁栄に貢献するかどうかは人の勝手であって、誰かに強要するようなことがあってはならないのではないか」という思想を僕は持っていて、特に好きでもない人と同棲をしていた主人公に共感しながら読んだ。
あくまで「どちらでもいい」と思っているだけで、それに縛られることはないし、「結婚や子を持っている人=全員幸せな人」と単純に思ったりしないというだけで、ネガティブな思いも別に持っていない。けれど、過度に美化することによって焦りや「結婚していて幸せですね」「子どもいなくて不幸ですね」みたいな極端な発想を助長することは許し難いので「ああ、こういう人もいるのか」みたいにこの本の主人公のような人が社会に認知される世の中になればいいなと思う。
でも、結局ラストは貸した人と解釈を話し合ったんだけれど「結局自滅みたいになっちゃったのかな」と思う。それも含めて、人の勝手だよと思う。
今年は本当はフルマラソンに2本出る予定だったのに!クソッ!!
年始から3月末のマラソンに向けて準備をし、2月にプレ大会として臨んだ30kmの皇居ランではあと12km走っても余裕で4時間を切ることが出来るペースにまで仕上げていたのに、無念としか思えない。
なぜそこまでコンディションを持っていけたかというと、完全にこの本のおかげで、100日前から、3時間、4時間、5時間、それぞれの目標タイムに合わせて練習メニューが1日単位で組まれているので、それをもとに走りこむだけでぐんぐんコンディションが上がっていった。
内容的には「40分ジョグ」「5kmレースペース走」「坂ダッシュ7本」「休養」などが散りばめられていて、10日ぐらい続けると、ここでやめるのはもったいないという発想が生まれて、やめられなくなる。
また市民マラソン大会に出ることがあれば、またこの本を頼りにコンディション作りをしたい。
イギリスの階級社会を、日本出身の市民の視点から、リアルなできごとを通じて、肌で感じられる本。
この著者の息子さんが、鋭い視点で思ったことや疑問を両親に投げかけていて、それをはぐらかさず、説明したり議論している描写が印象的で、それがまた次の問いを生み、彼は学び続けられるんだろうなというところに僕は感心してしまった。
僕はどうやって説明して、どんな意見を子どもたちに伝えるかなあと思いながら読んだ。
苦しかったときの
就活のときに読みたかった。
でも、自己分析の仕方や資本主義の仕組みなどは社会人として知っておいて損はないという内容ばかりだった。
これを読んでから自分はこの本でいうところの「T型」であるな、と自分の見方が変わったし、今自分が勤めている会社に自分がいることはとてもラッキーなことなんじゃないかと、少しだけ身の回りの景色が変わった。
去年に比べて大きく食生活を変えた1年だった。この本だけでなく、食のことを自ら調べて、取る食材と取らない食材に気をつかうようになった。
特に、加工肉やポテトチップス、清涼飲料水はほとんど取らなくなって、鶏肉、玄米、全粒粉パン、全粒粉パスタなどを取る頻度は高くなった。
お弁当も今年からご飯ものメインだったけれど、サラダメインでおにぎりかサンドウィッチ少し持っていくみたいな食生活に変わった。この本は食べ方も含めて特にわかりやすく書いてあって、だいぶ体調は良くなったので、来年はアルコールとの付き合い方を考えたい。
全く茶道に興味を持ったことがなかったので、全く期待していなかったけれど、共感する部分がたくさんあって、読んでいてとても楽しかった。
人生にも季節があること、人と比べずに自分の茶道をすること、会いたい人には会わなければならないということ、学ぶときは自分を空っぽにすること。それに、あと戻りができない緊張の瞬間の連続は、過去も未来も忘れて集中でき、それは自分が自分に戻るためのかけがえのない行いだと感じた
これがおもしろかったので日日是好日の映画を見ると、亡くなった樹木希林さんがお茶の先生役で新年のお茶の挨拶で「毎年同じことができるって幸せなことね」とお話されていて、それが樹木希林さん本人の言葉のようで、とても感動した。
毎年していることを噛み締めたいなとこの作品に出会ってから思うようになった。
キーワードは「硬直マインドセット」と「しなやかマインドセット」
子どもの頃は、才能というのは生まれつき決まっていると思っていたし、結果こそ自分の価値を測るものだと思っていた。
でも、大人になって、練習したり、学ぶことで成長したり、改善されたり、生まれつき決まっているものもあるだろうけど、下手くそでも昨日よりも成長したことが実感できるときが一番楽しく幸せに感じることがわかってきた。
そんな最近の気づきを、色んな事例をもとにこの本は紹介をしてくれていて、より成長することのおもしろさや成長していくことの大事さをもう一度自分のなかでまとめるきっかけになった。
ブレイディさんの文章が好きすぎて久々に本をお風呂場まで持っていってしまった。
2016年にBrexitが決まって、おいおい、と地球の反対側から心配していたようなモヤっとした気持ちを、愛しきおっさんたちの人生、生活のなかから「Brexitが決まって、こういうことになるんだよ」と親しみやすく教えてもらえた。
なるようにしかならないんだという、数奇な運命にいたたまれない気持ちになったり、おっさんたちの愛おしさに笑いもあったり、言葉だけでしか知らなかった階級社会やイギリス史、福祉政策の空気感に少しだけ、日本にいながら触れることができたような気がする。
テレビのニュースや新書のデータだけでなく、やっぱり政治・経済はそこに生きている人たちの心なしには学んだことにはならないんだなと実感した。
少女誘拐事件の加害者と被害者の事件の最中とその後の人生を描いた、2020年の本屋大賞受賞作。
どうしようもないくらいに絶望感を覚えながら、それでも読み進めた。最後に本当の最悪は免れたように思ったのが救いだったのかもしれないけれど、これからまた彼らの人生は続いていく。
自分や社会が疑うことなくもっている善の意識が人の精神を蝕むまでに作用してしまう怖さを感じた。じゃあやっぱり人と距離を置くのがいいのかと思えば、結局、最後は人に寄り添って終わる。遠いような話だけど、身の回りでも小さなスケールでこういうことは起こってるのかもしれない。
やっぱりこれも読み終わって、人にシェアしたくなって、本を貸した。そして、貸した人も、読んでみて、そのすばらしさにわざわざご自身でも買ってくれたそう。
きっと全国の書店員さんたちの「これを読んでほしい」という思いが重なって、本屋大賞になったのかと思った。読み終わると、「おもしろいから読んで」「泣けるから読んで」とも違う「とにかくあなたにも読んでほしい」という気持ちになるので、書店員さんたちの思いが、読むと少しわかったんじゃないかなと思う。
間違いなく、どの本よりも、この本を開いた。
日本以外の世界のことを知ることが大好きで、かつ、今年は家にいる時間も長く、たくさん自炊をしたので、196カ国の料理のレシピが載っているこの本は2020年、間違いなく僕の宝物だった。
この本に載っている50ぐらいのレシピはもう家で試してみた。
週末に予定がなくても、週末にどこの国の料理を作ってみようかと思い、食材を買いに行き始めるところから幸せだった。
特に何回も作ったのは、1ヶ月滞在した思い出のフィジーのマリネやカメルーンの白身魚のトマト煮込み、スパイスやトマト缶を使ったカレー、ひき肉で作るクロアチアのソーセージ、さつまいもとバナナをココナッツで煮込むセーシェル料理もよく作った。
間違いなくおうち時間の楽しみを僕にくれて、緊急事態宣言であっても、行ったことのない国の料理をおいしく作るというロマンティックなチャレンジを課してくれたこの本には感謝しかない。
特に最近は家にスパイスやバルサミコ酢が並び、残り物を見るだけで「今晩はマダガスカルにするか」「明日はナウルだな」など、世界の食文化が順調に自分にインプットされている。
パーティやおつまみ、家庭料理、さまざまなバリエーションの料理が載っているので、レシピに困ったときに活躍するし、何か刺激的な味が好きな人や海外旅行が趣味の人にとっても楽しい一冊だと思う。
以上10冊。これ以外でも、2020年は小説を近年で一番読めたと思うので、2021年は雑誌やレシピ本などをもっと読みたいと思う。
2021年もたくさん読むぞーーー!
【前編】2020年のふりかえり
2020年もいよいよ終わる。
世の中的には日常が大きく変わり、ネガティブな影響を受けた方々も多かったはず。僕自身も打撃を受けた部分はあったけれど、致命的なものにはならなかった。
むしろ娯楽についていえば、ここ数年「全ての予定がなくなって家に引きこもりてーなー」と思っていたので、「本当に来ちまったぜ」という感じだった。
また、去年までは「何で飲み会に来ないの?」「コミュニケーションが大事」と飲み会に行かないスタンスを批判されてきたし、批判されるとこちらも意地になって、「いかに角を立てずに飲み会を断ろうか」という徒労を生み、「この世から飲み会がなくならないかなー」と思っていたので、「本当になくなっちまったぜ」という感じで、しかも、今年は断ることが「ストイックな人」「善良な市民」というポジティブな受け取られ方をすすようになり、角を立てずに断るというより、断ることで株が上がる時代になった。
ある意味、オタクを極める時間ができた、そんな1年だった。
さて、そんなこんなで2020年、LDHの「PERFECT YEAR」の裏でしめやかに営まれていた僕の「OTAKU YEAR」を僕の刺さったエンタメとともに振り返りたい。
オバマ前大統領がその年のfavorite songs, favorite movies, favorite booksとfavorite TVを発表しているのに倣い、僕もその4部門でいきたい。が、地上波のテレビは関ジャムと、秋に終わってしまったやべっちFCしか見ていないという「二択」なので、ここは今年「150試合見てやるぞおおおおおお!」と血走った目で宣言し、実際に「112試合」見たサッカーの試合で特に印象に残っている試合を5試合ほどピックアップしておきたい。
【Favorite Songs】
2年前から「My Best Music Awards」と題して僕の親友Kとともにベスト10を発表し合う暇を持て余した神々たちの遊びのような伝統行事を行っている。1年目は僕の実家で行い、ベスト10以外のベストボーカル、ベストニューカマー、ベストサウンド、ベストリリック、ベストメロディ、さらに、今年リリースされていない曲で特にその年に聞いた曲を選ぶということで、発表に6時間ぐらいかかった。
去年は場所の都合で世界に先駆けてオンラインでビデオ通話を使って発表しあった。1回目で味をしめて2回目に気合が入りすぎてしまい、去年は全ての発表が2日間にわたり、16時間ほどかかってしまった。
そして、今年は「さすがに去年は長すぎる。働き方改革しよう」ということで、ベスト10の発表と、ベスト10以外は今年リリースされていないけど刺さった3曲のみの発表にとどめた。
好き、かつおすすめという基準で、単に今ヘビロテしているというだけでなく、今後の人生でこの音楽を聴きそうかどうか、自分以外にもおすすめできるかなどを踏まえて選んだ。
「Dynamite」はBillboard Hot 100で1位、さらに25の異なる国でトップ10に入るなど、世界的な曲になった。僕自身もよく聞いていたし、よく鼻歌で歌ったしよく身体を勝手に動かされた。
「陽のあたる場所へ」は歌詞の素晴らしさに特に夏頃によく聞いていたし、今後もウクレレで弾いたり、人生の色んな場面で聞くことになると思った。10代の頃に比べると、歌詞に感動することは減って、「ああ、このパターンか」みたいに頭で先に捉えちゃうことが増えるけれど、心から共感する曲に久々に会えた。
CHAIは今年は海外での活躍も多く報じられていたけれど、映画「のぼる小寺さん」の主題歌になった「keep on rocking」はCHAIの曲では珍しく、初めて聞いて泣きそうになった。
スペインのバンド「Hinds」とコラボした「UNITED GIRL S ROCK’N'ROLL CLUB」は日本語、英語、スペイン語が入り混じる独特な音感で、特に今年の一番のヘビロテだった。
どうしてもこうして今年を振り返ると社会情勢と関連づけることをせざるを得ない。
「Lonely Dance Club」はSTAY HOMEで一人で家にいることを余儀なくされている人たちを踊り狂わせるスイッチのような楽曲だし、「Holy」はJustinの奥さん、彼の信仰心を歌った曲で、このご時世だからこその人との繋がりの重要性や心の拠り所を歌った賛美歌のような響きの曲だ。
それとは別に「花束」はフェスで演奏されたらどれだけの人を楽しませて、叫ばせて、勇気を与え、社会の幸福量を増やせただろう、とフェスがなかったからこそフェスを意識した曲だし、Supersonicで来日予定だったThe 1975は「Me & You Together Song」をさわやかに夏に奏でてほしかった。
やっぱり、こういう曲を聴くと、フェスが開催される2021年になってほしいということを願わずにいられなくなる。
希望を見出すとすれば、「One Too Many」はKeith Urbanがシドニー、P!nkがロサンゼルスから参加してリモートでレコーディングからPV撮影を完結させるというグローバルスケールなリモートワークを遂行したり、Lady Gagaを中心に医療従事者への支援を行う目的で催された「One World Together At Home」では「You Can’t Always Get What You Want」を歌ったThe Rolling Stonesがリモートならでは演出で配信ライブの可能性を示し、百戦錬磨のエンターテイナーであるとともに、ロックンロールはどんな状況でも人々に希望を与えるのだということを感じさせるパフォーマンスを披露したということだったと思う。
こんな状況でも音楽を届けてくれたアーティストに敬意を払わずにはいられない。
【Favorite Movies】
今年映画館で見たかどうか、初見かどうかに関わらず、5本。
アカデミー作品賞にノミネートされた2作は映画館で見てとてもおもしろかった。魂揺り動かされた2作だった。
去年も見ている「カメラを止めるな!」は緊急事態宣言の4月末ぐらいに見て、「あー!働きたい!!」と思って、緊急事態宣言明ける前の日にも見て、今年唯一2回見た映画。
「マルティニークからの祈り」は夫の麻薬の密輸に関わってマルティニークに収監される韓国人女性の実話をもとにしたストーリー。全く言葉の通じない異国の地で収監されるストーリーに、「俺もこうなったらヤバい」と思ってフランス語と韓国語のテキストを買った。
「ようこそ映画音響の世界へ」は「シネマカリテ」で見たドキュメンタリー。実際の数多もの名作の映像を用いながら、「この映画のこの音はどのようにして作られたか」という音響担当の貴重なインタビューをもとに展開される。サントラだけでなく、色々な効果音が映画の世界観を作り、全身を映画の世界に引きずり込んでいるのだと思い「これはすごいな!」と感心しまくりの2時間だった。小さな効果音にも色々な工夫があることを知り、あまりにも音に敏感になりすぎて、シアターから出たあとの自動ドアの音にハッと驚き、「シネマカリテ」の階段を上がったあとのおっさんのくしゃみの音になぜか「うぉぉぉリアルだな、あ、リアルくしゃみか」と錯乱を起こした記憶が蘇る。
【Memorable Football Games】
2020年、厳しい状況下のなか、関係者の皆様のご尽力により、僕はサッカーの試合を112試合見ることができた。現地観戦は去年より2試合多い16試合というサッカージャンキーぶりを発揮できた1年だった。
特に今年は声を出しての応援が禁止され、中継でも選手や監督、レフェリーの声が集音され、スタジアムでもコーチングの声が聞こえるという状況だった。色んな制約があったけれど、今年は今年でそんな状況を楽しんでサッカーが見られたと思う。
その中でも特に、まず、J1再開後に初めて見たニッパツでの横浜FC vs 湘南ベルマーレのゲーム。湘南ベンチのすぐ後ろの席だったので、ベンチの声がよく聞こえて、今年は今年でサッカー観戦楽しくなるぞ、という気づきの試合だった。
それ以外では、久々に見たなでしこリーグのベレーザ vs INACの試合。INACが守って守ってのゲームで、とても見ていてエキサイティングなゲームだった。このゲームがきっかけで、「なでしこリーグもっと見たい!」となり、秋にこれ以降のなでしこの試合を2試合見た。
マリノスのゲームでいえば、とても強度の高いゲームで最終的に70分過ぎの3ゴールで逆転勝ちしたAWAY柏戦が今季の個人的なベストゲーム。そして、初めてグループリーグを突破したACLで敗退が決まった水原戦もある意味ショッキングで忘れがたい。
最後はJ最終戦の鹿島 vs セレッソ。ACL出場権のかかる試合で、最後は鹿島の猛攻が見られた。鹿島の若手の選手は試合が終わって泣いている選手もいて、それくらいの気持ちが伝わってきた試合だった。行くかどうか迷っていたけれど、ハートを感じる試合で、もつ煮もおいしかったし、本当に行ってよかったと思う。
来年はまだ行ったことのないスタジアムに行きたい。でも、見る方も大変だから過密日程にはなってほしくないなぁ…。
長くなってしまったので、記事を分けてFavorite Booksを書きたいと思います。
あー、時間にゆとりがあっていいなぁ、年末年始は。来年も高校サッカーはスタジアムで見られるようにしてほしいけど、それ以外はこのままの形でいいな。
次なるステージ? -緊急事態宣言最終日-
最後の晩餐は汁なしの蒙古タンメン。
夜にこれほど食べてこなかったからかなりの満腹感だった。
緊急事態宣言が5月25日に解除された。
解除されたらランチに出ようと誘っていたメンバーもいたけれど、自粛が終わったわけではないので、大事をとって延期にした。
やっと解除だなと思って昨日は気分が上がっている自分もいたが、ここから先は働くこと以外の自由は制限されるという最もタチの悪い期間に突入する。
Jリーグもライブもなく、ただ粛々と働くだけの日々が始まる。
どこか手放しに嬉々として緊急事態宣言の解除の報を喜べなかったのは、その日々への不安があったのかもしれない。
「次なるステージ」という言葉で首相が表現した日々こそ、実は本当に厄介な日々なのかもしれない。
働くためだけ外に出ることが許されて、それ以外は許されないんだったら、慣れきったこれまでの生活の方がいいよとか思ってしまった。
Jリーグのこれまでを振り返る -緊急事態宣言47日目-
Youtubeチャンネルの「蹴球メガネーズ」と「ひらはたフットボールクラブ」のコラボ動画、「Jリーグ歴代ベストイレブンを決めよう」を見入ってた。
4-4-2システムでゴールキーパーから歴代のベストプレーヤーを選んでいくという企画で、今のところ6つ動画が上がっているが、各ポジションのプレイヤーの名前を聞くだけでテンションが上がる。
特に、2000年代と2010年代の前半の選手の名前がよく出てきたので、Jリーグをよく見ていた頃だったので、とても気持ちが昂った。
特に、「松田直樹」「ダニルソン」「上野良治」「ドゥトラ」「闘莉王」など、名前を聞くだけで当時の懐かしさやテンションが上がるようなメンバーの話が盛り上がって、のめり込んでしまった。
Jリーグはあと1ヶ月で再開という話が出ている。
今年いっぱい何も試合がないことを覚悟していたが、少し兆しが見えてきた。
Jリーグ開幕戦で、水沼貴史さんは試合前セレモニーで涙を堪えきれなかったという。自分たちやってきたことが社会に認められたという喜びがあったというお話が蹴球メガネーズのYoutubeの動画で話されている。
僕たちもサポーターやファンも、もう一度新しい社会でサッカーが認められる日は、とてもうれしい気持ちが芽生える気がする。
それはそれで、貴重な感情かもしれない。
パッとしない朝に一杯のコーヒーとSay Sue Me -緊急事態宣言46日目-
朝からパッとしない天気で、洗濯物を干せるかな?と思って外に出したら雨が降ってきて、また家の中に戻して、買い物に出かけたら晴れてきて、洗濯物を干しておけばよかったなと思うぱっとしない天気だった。
結局、午前中で終わらせようとした作業もすぐには終わらず、ランニングに出ようと思ったけど、もう疲れてそれどころではなくなったパッとしない日だった。
そんなパッとしない気分に寄り添ってくれる音楽が僕は好きだ。
パッとしてる日なんて生きていてそうそうないように思うし、ハレの日を寄り添うドラマチックな音楽もいいけれど、日常に寄り添って毎日を支えてくれる音楽はハレの日に聴くドラマチックな音楽と同じぐらいに価値があると感じている。
今日はどんよりした気分の中、Say Sue Meの「Where We Were Together」を聴いていた。
Say Sue Meは韓国のインディロックのバンドで、たまたまSpotifyが教えてくれたお気に入りのバンドだ。
このアルバムは全編英詞で、やる気満々ではなく、ちょっとモヤっとした気分で朝起きて、モヤッとしながら午前中を過ごしている自分の気分に程良い距離感で接してくれるアルバムだと感じている。
「がんばれ」と無責任に応援されるよりも、そっと一杯コーヒーを入れてくれるようなやさしさに心が温まる日が人生にはある。
そんな朝に、そっとSay Sue Meのラウド過ぎない美しいメロディと柔らかいギターが響くやさしいバンドサウンドと、透明感のあるボーカルが、身体に染み込んでくる。
パッとしない天気のパッとしない一日の初めに、一杯のコーヒーとSay Sue Meの音を。
三密どこいった? -緊急事態宣言45日目-
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000614802.pdf
フジロックの中止がアナウンスされた。ロッキン、ライジングに続き、大型夏フェスの中止アナウンス。今年は予定されていたオリンピックの影響で、サマソニは行われないことがすでに決まっていたので、4大夏フェスなき夏がやってくる。
ちなみに、サマソニがない分、今年は9月に「Super Sonic」、通称スパソニが行われる。スパソニは今のところ中止のアナウンスがないので、ここに人が殺到するか、どうか、というところかもしれない。
ここで気になるのは、「三密」って言葉はどこにいったんだい?ということ。
「三密を避けて」は「密集」「密閉」「密接」の3つの条件が重なるところは感染リスクが高まるからやめましょうということだったはず。
フェスのステージ前は確かに今までは「密集」だった。演奏が始まれば前に後ろからの圧力で前に押しやられ、人と人に挟まれ、人と人の頭の間からステージを見る。サビ前にサークルという円形を作り、サビが始まったらサークルの中心目がけてジャンプし、体をぶつけ合うというモッシュなどもそれに当たるかもしれない。
ヤバイTシャツ屋さんに合わせて「ノリで入籍してみたらええやん」を合図に助走をつけてサークルの中心に向かってジャンプするのは「密集」を認めざるを得ない。
「密集」を避けることを考えれば、広い敷地で人と人が距離を取って、ライブを見るということであれば問題ないのではないかと考える。
「密接」に関しては、お互い手の届く距離での発声、発話ということなので、密集地帯でのコールアンドレスポンスはまさしくこれに当たるかもしれない。
サンボマスターに合わせて「愛と平和!愛と平和!」と叫ぶのは「密接」に当たることを認めざるを得ない。
ただし、これも、「密集」を避けた上で叫ぶ分には「密接」にも当たらないのではないかと考える。
そして、残すは「密閉」
「密閉」に関しては、屋外フェスに関してはすでにクリアしている。
人が密集していない屋外であれば普通の公園と変わらない。屋内フェスでなければクリアしている課題だ。
つまり、人との距離を2m以上保って、「密集」「密接」を避けたうえで、「密閉」が避けられた屋外フェスであれば、「三密」は避けられるということを首相官邸に伝えたい。
そして、緊急事態宣言解除後は、「三密」か、それに変わる基準をもう一度行動基準として示して、「何となくやめておこう」ではなく、「三密になるから新しい形を考えよう」「三密ではないから実施できるし、文句を言わせねえ」ぐらいの基準が欲しい。三密が避けられていれば、参加者の責任で実施してもOKにしてほしい。
コロナ自警団に何か言われたときに「三密になっていないので大丈夫ですよ。何か問題でも?」と眼鏡に手をかけながら反論して、自警団撲滅できるよう、三密の概念かそれに変わる基準を復権させたい。
「密」という言葉の方が流行ってしまって、「三密」が下火になってしまったが、「三密」という基準であれば色んなイベントの実施可否の判断に使えそうなので、「三密」の復権を求めたい。
規模の縮小や新しい形になるかもしれないけど、基準を満たしていればできることはいっぱいあるはず。
ジャマイカの味をおうちで -緊急事態宣言44日目-
「ジャークチキン」がまじでおいしい。
4年ぐらい前に愛知の小さな飲み屋で頼んだ、「ジャークチキン」
そのときまで聞いたこともない、未知の料理だったが、珍しい「ジャマイカ料理」というワードに惹かれて、オーダーしたところ、とてもスパイスの香ばしさと鶏肉のジューシーさが相まって、シンプルでパワフルなおいしさが印象に残っていた。
いよいよ緊急事態宣言での生活も6週間が経ち、レシピのネタも尽きてきたなか、何か鶏肉でできないかな?と考えたときにこのレシピが見つかった。
かんたん!スパイシー!ジャークチキン 作り方・レシピ | クラシル
パプリカパウダー、塩、クミン、チリペッパー、すりおろしにんにくをそれぞれ鶏肉300gに対して、小さじ1ずつ、そしてオリーブオイル小さじ2を10分漬けるという、分量もとてもシンプルでかつそこまで時間のかからないタイムパフォーマンス・コストパフォーマンスともに満足がいくもので、さらに、体に良いと言われるスパイス類、オリーブオイルが使われ、発がん性の疑いや可能性が指摘されているといわれている、牛肉や加工肉を使わず、鶏肉を使い、筋肉も喜ぶタンパク質が摂取できるというハイレベルなレシピになっている。
僕はオリーブオイルを多めにしたり、ブラックペッパーをかけたりして楽しんでいるが、レモン汁をかけてもおいしいかもしれない。
自粛中に仕入れたレシピのなかでもかなりのヒットで、自分だけで味わうのがもったいない。
早く3kgぐらいのジャークチキンを4、5人で瓶ビールを片手にタンクトップ、短パンで囲む「たこパ」ならぬ「ジャクパ」正式には「🇯🇲ジャクパ💪🏽」を開催したい。